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トレードのシナリオをたてるのはズームアウト、エントリーはズームイン。

広角レンズとマクロレンズ。

カメラの広角レンズは広い視野を映し出し風景を撮影するのに適していて、マクロレンズは花や虫などの小さなものを写すのが得意です。

トレード初心者が最初に手にすべきレンズは広角レンズ。ところがほとんどの人はマクロレンズを欲しがります。

確かに、数ピプス単位の絶妙なエントリーポイントはマクロレンズでないと写せませんが、そもそも、そのエントリーポイントが相場の流れ(風景)に抗っていては利益など出るはずもありません。

広角レンズが扱えれば、だいたいこの辺りがエントリーエリアだな、というのが見えるようになってきます。そういうエリアにレートが来たらマクロレンズに付け替えればいいのです。

マクロレンズはピントがブレやすく三脚は必須、腕がなければ扱いにくいレンズ。扱いに慣れるまでは、多少ピンボケしても、広角レンズでとらえた相場の流れに沿っていれば利益は出ます。

絶対にやってはいけない、損切りのズームアウト。

上位足に確かなトレンドが出ていれば、チャートを拡大解釈(ズームアウト)して利益確定を引き延ばす。これは損小利大トレードなので積極的にやってもいいことです。

15分足の波をトレードしていたのに、逆行すると、いつの間にか4時間足の波にズームアウトして損切りラインを動かす。これは絶対にしてはいけないことです。

相場をどんどんズームアウトしていけば史上最高値と史上最安値まで拡大されてキリがありません。このキリのないズームアウトが続くと退場となります。

大事なのは勝つことではなく、ルールを守ることです。エントリーするとき、勝ち90%、負け10%のイメージだと損失を受け入れがたくなるので、勝ち60%、負け40%くらいに考えておくべきです。

褒めるのはズームアウト、叱るのはズームイン。

褒めるのはズームアウト(拡大解釈)、叱るのはズームイン(局所指摘)という育児のセオリーがあります。

悪いことをしたら、その「悪い事実」だけを指摘して、決して人間性は否定しない。反対に良いことをしたら、その「良い事実」を拡大解釈して人間性を褒める。「そんなことだから、お前は何をやってもだめなんだよ」というのは、お決まりの文句ですが最悪です。

あなたは自分自身を褒めるのにズームイン、叱るのはズームアウトしてませんか?

孤独なトレーダーは、褒めても叱ってももらえませんので、自分で自分を叱咤激励するしかありません。

ルール通りトレードできたら勝っても負けても、規律を守れたという拡大解釈で自分を褒める。

ルールを破ったら、そのトレードに限定して自分を叱る。本当の自分はルールを守れる人間であることを言い聞かすようにしましょう。

プロカメラマンはレンズの特性を熟知しているので美しい写真がとれる。

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